リモートワーク疲れは解消できる!ストレス・うつに対処する効果的な方法

コラム

リモートワークの現状におけるストレスやうつ

新型コロナウイルスのパンデミックにより、私たちのライフスタイルは大きく変化しました。プライベートでは不要不急の外出を控えたり、仕事では在宅でのリモートワークが増えたりしています。

ある大学が第3次産業の企業を23社調査した結果、リモートワークの導入率は53.9%だったそうです。業種によっては半数以上の方が既にリモートワークを経験済みということです。多くの方がリモートワークをしているのですね!

リモートワークは従業員にとっては通勤の負担が無くなる、企業にとってはオフィスの維持管理費を軽減できるなどのメリットがあります。しかしこれまでになかった不慣れな勤務形態がストレスを引き起こす…。そんなデメリットもあるようです。

それではリモートワークによるストレスにはどのようなものがあるのか?詳しく見ていきたいと思います。

リモートワークのストレスはこんなに深刻!

リモートワークは個人にとって“ワークライフバランス”の促進というメリットがあります。働く場所に縛られる必要が無く、時間を有効に活用してプライベートを充実させることができます。リモートワークの導入をきっかけにして都会から自然が豊かな地方に移住した、そんな話を聞いたことありませんか?

企業側もそのような自由な環境で働けることをアピールすることで、より魅力的な企業イメージを創出できるメリットがあります。多くの人に好感を持ってもらえれば、優秀な人材にアプローチして確保できる機会も増えるでしょうね。通勤手当やオフィスの維持管理費の削減ができる、それ以上にプラスの効果がありそうです。

しかしそんなメリットばかりではありません。従来の通勤スタイルでの業務では考えられなかったストレスが、リモートワークの導入により増えているのです。では具体的にどんなストレスがあるのか見ていきたいと思います。

自宅で作業する人は、どうしても仕事とプライベートの境目が曖昧になりがちです。その切り替えが上手くできないと集中力が途切れてしまい、仕事の能率やクオリティが落ちてしまうことがあります。それまで当たり前にできていたことができなくなるのは、働く当人にとっても会社にとってもストレスとなるでしょう。

他にもひとりで作業するためコミュニケーション不足で孤独を感じる、時間管理が甘くなり長時間労働をしてしまいがち、提出した結果のみが評価されプロセスの努力が認められず不満が募る…。そんなストレスもあるようです。

リモートワークは運動不足になりがちで、健康面の悪化も問題となっています。かく言う私も在宅のWEBライターで一日中座りっぱなしの生活。腰痛や肩こり、眼精疲労や頭痛で辛い思いをしてきました!

またリモート環境に特有なハラスメントの発生も、企業にとっては大きなリスクとなります。1対1の通信が可能になったことで、ふたりきりでの会議を要求される、仕事と関係ないメッセージを送りつけられる、画面に映る私生活の様子に関心を持たれるなどの事例が報告されています。またリモート操作に不慣れな人を馬鹿にしたりする、パワーハラスメントにも注意する必要があります。

こうしたストレスがたまり過ぎると、「うつ」の症状が現れることもあります。不安や抑うつ状態、睡眠障害のような症状が現れた場合は要注意です。企業は従業員のメンタルヘルスにも配慮する必要があり、深刻な「うつ」に進行することが無いように努める必要があります。

次はリモートワークと「うつ」について見ていきたいと思います。

リモートワークのストレスが「うつ」に発展?!

「Yahoo!知恵袋」に投稿された書き込みを見てみると、テレワークをする人たちが「うつ」を心配し不安に感じていることが分かります。

  • 「リモートワークでうつになりますか?」
  • 「リモートワークでうつ病になりそうです。」
  • 「リモートワークが苦痛でうつ気味。」

このような投稿が多く見られ、既に自分が「うつ」になっているのでは?と考える方もいらっしゃるようですね。

睡眠障害や食欲不振、疲労感などの症状が体に現れ、そんな状態が日常的に続き何をやっても楽しめない状況に陥っている場合、「うつ」である可能性があります。これらは精神的ストレスや肉体的ストレスが重なったことで、脳が上手く働かなくなり「うつ」状態になっているものと考えられています。

こうしたリモートワークによる「うつ」は表面化しづらく、「サイレントうつ」と呼ばれることもあります。他者との接触が減ったことで周囲が「うつ」かも?と異変に気付くことができない、自分自身でも「うつ」を自覚することができない状況となっていて、専門家の間で懸念の声が広がっている「うつ」です。

メンタルヘルスでは「うつ」を予防する方法として、「セルフケア」と「ラインケア」のふたつを上げています。

「セルフケア」は従業者個人が行うもので、日常生活で心身を健康に保つ努力を重視するものです。詳しくは次の章で紹介しますが、自分が「うつ」かも?と感じた時は、以下の身体のサインが現れていないかチェックしてみてください。

  • 食欲がない
  • 性欲がない
  • 眠れない、過度に寝てしまう
  • 体がだるい、疲れやすい
  • 頭痛や肩こり
  • 動悸
  • 胃の不快感、便秘や下痢
  • めまい
  • 口が渇く

(厚生労働省ホームページより)

「うつ」は自己診断することが危険であり、精神科や心療内科といった専門機関を受診する必要があるものです。かかりつけ医に相談したり、保健所や精神保健福祉センターの相談窓口を利用したりすることも可能です。早めに専門家に相談して、しっかりとした休養を取ることがとても大切とされています。

「ラインケア」は企業が従業員の「うつ」を防ぐ取り組みのことです。具体的には従業員に仕事を割り振るとき、余裕を持ったスケジュールを立てるなどの配慮をすることです。また従業員が自分の努力は会社に貢献している、自分の仕事は会社から正当に評価されていると実感できることが大切です。上司の方は「ありがとう!」や「お疲れ様!」といった労いの言葉を、普段から積極的にかける事が推奨されています。リモートワークでは「言わなくても分かるだろう。」は厳禁で、しっかりと言語化して話し合うことに留意する必要があります。

このような「うつ」にかからないためにも、普段からストレスをためないことが重要です。次はリモートワーク下におけるストレス回避方法について見ていきたいと思います。

ストレスを解消して賢くリモートワーク!

リモートワークのストレスを上手に解消して、そのメリットを享受して家族と共有する時間も豊かなものにしていきましょう。

ストレス解消の方法にはいくつかあります。

孤独感によるストレスは、チャットなどのコミュニケーションツールを活用して、仲間とこまめに会話をするように心掛けるといいでしょう。

仕事とプライベートの境目があいまいになりがちな人は、仕事の開始時間と終了時間をしっかりと決め、その範囲内で業務を効率的に行うようにしましょう。

ずるずると作業を行ってしまう人も仕事時間を明確にすることで、長時間労働を避けたり遅くまで起きて睡眠不足になったりすることが無くなります。

就寝時間や起床時間を守ることで生活リズムを身につけ、夜間の不要なスマートフォンの使用を控えて、質の良い睡眠を確保するようにしましょう。

質の良い作業スペースを作ることも大切で、生活音や子どもの声が入らないようにすることは、仕事をする人の集中力を高めるだけでなく、家族のプライバシー漏洩の不安も取り除くことができます。予算に余裕があるなら、仕事がしやすい質の良い机や椅子をそろえるのもおすすめです。

またひとりで作業しているとどうしてもサボってしまいがちな人は、感染対策をしっかりと行っているコワーキングスペースを探して、利用するのもひとつの手段ですね。

忘れてはいけないのが運動です。運動不足になることは身体だけでなく心にも不調を引き起こす場合があり、積極的に解消してゆく必要があります。運動をすることで気分がリフレッシュするだけでなく、“セロトニン”と呼ばれる脳内物質が分泌され、精神の安定につながりストレス解消に役立ちます。

これらすべてを一度に実現するのは難しいかもしれません。可能な範囲から少しずつ実践していただいて、ストレス回避にお役立てば幸いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?リモートワークにはメリットもありますがデメリットもあります。以前とは違ったワークスタイルはまだ始まったばかりで、問題はこれからも色々と顕在化してゆくと考えられます。

「自分は大丈夫!」と高を括ることはしないで、これは誰にでも起こりうることと認識を持つことが重要です。生活をしっかりコントロールして、自由に賢くリモートワークに取り組める環境を実現してみてください!

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